《MUMEI》
神と魔王は変わらずに
「うわ…あの人間やりやがった…」

「うわぁ…どうなるのかなあれ…」

静負とシギは互いに顔を見合わせながら苦い顔をしていた。

「だいたいよぉ…魔族と神族の混血は前例がないだろ?何が起きても予測不可能だろ」

「あー…まあ人間が"引き金"引いちゃったからね…あれは殆ど暴走だね」


そんな事を話しながらも、シギと静負は徐々にいつもの楽しむ顔に戻っていった。

「まあ仮に危なくなっても大丈夫だよ?」

「何故そんなことを言える?」

「死鬼…いや、季紫君だねあれは、その両親が向かってるからねぇ」

そう言いながらニコリと静負は笑い、続いてシギもニヤリと笑った。

だがシギは思い出したように、

「ん?…人間界に神や魔王レベルの奴等が…5人だと…!?おい…本当に、大丈夫なんだろうな?」

問いかけられた神はニコニコとしたまま静かに目をそらした。 後にはただ魔王の怒声に近い問い掛けと、ニコニコ顔の神の冷や汗だけが続いていた…

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