《MUMEI》

「雪ちゃん、早くいらっしゃい」


「コラァァ、そこは俺の席だぞ」


雪耶はイライラしながら檜泉に近づいていった。


「雪ちゃん、劉ちゃんはお客様なんだからどこに座っても良いでしょ、さぁママの隣に座りなさい」


雹里ママは笑顔で優しく言った。


「でも、そこ父さんの席…」


「心配しなくても大丈夫よ、パパ今日帰り遅いから」


「そう」


雪耶は檜泉を睨みつけながら座った。

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