《MUMEI》 「日傘──持つの疲れない?」 「大丈夫ですよ」 「暑くない?」 「はい、平気です」 「──リュートも入らない?」 「日傘に‥ですか?」 「ずっと陽に当たってると、リュートも倒れちゃうよ? ──入って」 大きめの日傘なので、僕も入る事が出来ました。 ですが、御互いにぴったりと寄り添うような形になって──何だか異様に体が熱くなってきました。 横を向くと、アンリ様が気付かれて、笑い掛けて下さいました。 その笑顔に、思わずドキリとしてしまいました。 前へ |次へ |
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