《MUMEI》 残った者「正平!昌!」 母さんが、父さんのアパートの玄関に土足で入って来た。 正平はカーペットの上で昌の横に眠っている。 「母さん声大きい、正平起きちゃったよ」 母は正平を抱きしめた。 「正平、ホラ母さんだよ」 「コレ、カアサン?」 正平は母の頬に触れてみる。 黙って椅子に腰掛けていた父が口を開いた。 「落ち着いて聞くんだ、正平は昌のこと以外一切の記憶が無いようなんだ。」 前へ |次へ |
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