《MUMEI》
終わり始まり
「母さんと父さんが離婚しても、僕は正平と離れる気はないから」
ぼくは正平の手を握っている。幾分緊張が紛れるからだ。
正平が僕を助けてくれた。僕を選んで、必要としてくれた。
こだまになった僕を選んだばかりに、正平は半分こだまに持って行かれてしまった。
正平の記憶はきっと、戻るだろう。
それまで僕は正平を支えよう。もう二度と逃げ出したりしない。
それが正平への
僕の償い。
彼から学んだ
愛するということ。
終
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