《MUMEI》

「異世界?」


「うん、君は魔王になるんだ」


すると雹里の後ろに、外壁のような扉が現れゆっくり開いていった。


雹里は後ろを振り返った。


外壁のような扉の中は、真っ白で何も見えないが、雹里を吸い込むように風が吹いていた。


「さっきまで何もなかったに」


すると檜泉が雹里を扉の中に突き飛ばした。


「えっ?」

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