《MUMEI》

「はい」


雹里とルイスたちは城の中に入るため、緩い階段を登り始めた。


すると大きな扉が開き、金髪の青年が出てきた。


何故か金髪の青年は不機嫌な顔をしている。


「ユリウス」


ルイスが青年の名を呼んだ。


ユリウスは不機嫌な顔のまま、雹里を見た。


「いっちょ前に魔王の服を着やがって」


ユリウスは吐き捨てるように言うと、扉の中に消えていった。

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