《MUMEI》

「ヒョーリ陛下」


水色の髪をした男性が雹里を呼んだ。


「私、まだ魔王になってませんよ」


「もうなると決まっていますから、それと申し遅れました、私(わたくし)キュウベラ郷ティイオラと言います。

今日から陛下のお世話係りとして、働かせていただきます」


「お世話係り?」


「はい、立派な魔王陛下になられますようご指導させていただきます」


「あ、よろしくお願いします」


雹里はぺこりと頭を下げた。

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