《MUMEI》 クロや猪狩たちが作戦を立てている間、 赤高も同じように作戦を立てていた。 「…厳しい点差だな。」 「どうする?」 悩む選手たち。 言うべきことはあったが、 誰も言葉にすることができなかった。 それを、 安本が言葉にした。 まだハンドボールのことをよく知らない安本が、 勇気を振り絞って言った言葉だった。 「…ユキヒロを交代しよう。」 「でもユキは…」 「いや、」 ユキヒロが口を開く。 「そうしよう。」 「え?」 「はっきり言って今の俺はゲームを壊してる…」 「…」 「…代わりは?」 「千秋で行こう。」 「お…、 俺すか!?」 「そうだ。」 「でも千秋は…」 そう、 千秋ではユキヒロとガタイが違いすぎる。 猪狩の突破に対抗できないのだ。 「…じゃあ突破を封じましょう。」 「どうやって?」 「それは…」 前へ |次へ |
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