《MUMEI》

火の玉は雹里に当たり、ユリウスは勝利の笑みをした。


しかし、雹里に当たった火の玉は消し飛んでしまった。


「何だと!」


雹里の周りだけ風が吹き白銀色の髪が靡いていた。


「魔王降臨か」


クロディウスはそっと呟き、雹里を見つめた。


すると雹里は立ち上がり、顔を上げた。


しかし雹里の瞳は、紅色に変色しそこに雹里はいなかった。

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