《MUMEI》 あの日、僕達が出会って居なかったら。 今頃、僕はまだ──血を漁って居たのでしょうか。 『本当‥?』 『はい。御命令は何でも承ります。その代わり──‥』 『その代わり‥?』 『僕と契約を』 『契約‥?』 『はい』 『どんな‥?』 『御命令を聞く代わりに──報酬を頂きたいのです』 あの契約が結ばれて居なくても、もしかしたら僕はアンリ様の執事になっていたかも知れません。 僕にとってアンリ様は──大切な、愛しい御方。 だからこそ、御側に居たいと、そう願うのでしょう──。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |