《MUMEI》 大きなケーキは、2人で食べてもまだ半分は余る程でした。 残りはまた、明日のティータイムに、という事にして──続けて晩餐が始まりました。 この御料理だけは、無理を言って御手伝いさせて頂いたんです。 アンリ様は、御料理も御自分で全て作りたいと仰られたのですが──御疲れになられた御様子でいらしたのが、気掛かりでならなくて。 「リュート」 「! ──はい」 「ありがとう、手伝ってくれて」 「御料理の事‥ですか?」 「うん」 「──光栄です」 そう仰って頂けるのが──。 前へ |次へ |
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