《MUMEI》

『…で、悲は今〜齋のところにいるんだな?』
赤字は、死神に聞いた。


『ああ、そうだ!』


『悲が、齋を諦めれば…丸く収まるのか?死神。』


『赤字…そこが問題でな…悲の想いだけならまだ良かったのだが…


齋が…齋の気持ちがな…悲にあった事が、問題なんだ…』


『な…齋が?悲を?しかし…ヤツは悲の告白を断ったんだぞ!』


『齋は、自分の死期を悟っていた。だから、断った。気持ちの整理はつけていた…はずだった。

しかし、齋自身も気付いてなかったのさ…悲への気持ちの大きさに…な。』


『バカな…齋のヤツは…だから、転生出来んのか?』


『ああ、想いが残っている内は…な、お互いの気持ちを確かめ合って…整理しないと…前に進めんよ、二人とも…』
死神は…苦笑した。

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