《MUMEI》

−−今日は満月。
咲の性欲が最も強くなる日だった。


しかし咲にはを抱くことは出来ない。


狼男の血が騒いで…を愛しているにも関わらず、その肉を、血を欲してしまうのだ。


今まで、他人はもちろん自分の一族を滅ぼした人間を好きになんかなれなかった。


だからか、こんなに体が疼くのは初めてだった。


「咲、目が…」


は、心配そうな顔で咲の瞳を覗き込んだ。


「気にするな」


気を遣わせまいと微笑んでくれる咲だが、本音は辛いはずだとは察する。

咲は興奮すると、耳と尻尾が出るほか、普段は緑色の瞳が赤に変色する。

本能と自制心が入り混じって、瞳が緑になったり赤になったりしていた。

「いいよ…咲。体、辛いでしょ?」

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