《MUMEI》

「ヒョーリ」


ルイスは雹里の肩に、カーディガンをかけた。


「ありがとう、でも私なんでこんな所で寝ているんですか?」


「何も覚えていないんですか?」


ルイスはちょっと慌て気味で聞いた。


「ううん、ユリウスさんが火の魔法を使った所までは覚えているんだけど、その先が覚えてないの」


ルイスはクロディウスを見た。


「魔王になっている間のことは忘れているみたいだね」

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