《MUMEI》

(ふぅ…


まさかバックシュートまで使うとはな…


ホントはこんな遊びの試合で本気を出す気はなかったんだけど…


クロさんのパスが、


あんまり凄いから、


つい火がついちゃったよ。)


「1本行きましょう!!」


「おぅ!!」


赤高ボール。


しかし、


赤高に攻め手はなかった。


ダブルポストにするも、


スペースが空かない。


(不思議だよな…
ポストって。)


攻める意欲はあるものの、


決定打がない。


(ポストの点は、


ポストの点だけは、


絶対に1人じゃ取れない。)


「バシッ!!」


椎名のステップシュートが、


恭介に止められる。


(誰がのアシストがなきゃ、


絶対に点が取れないようになってる。)


「戻れ!!」


攻撃に移る猪狩チーム。


速攻は出ない。


(でも、


だからこそ、


やっていて楽しい。)


「1本行こう!!」


翔太のパス回し。


(1人じゃハンドボールができないってことを、
証明するかのようなポジションだ。)


千葉、


未來にボールが渡り、


再び翔太へ。


(ポストの得点は、


皆で取る1点。


だからこそ、


決めた時に本当に喜べる。)


翔太は1対1を仕掛け、


その後、


ディフェンスの頭上にボールを投げる。


「…?」


戸惑うディフェンス。


しかし、


すぐにその意図に気付く。


「ポストスカイだ!!」


翔太のパスを、


空中で取る阿久津。


そして、









「ナイッシュー!!」









阿久津のスカイシュートが決まる。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫