《MUMEI》 いつの間にか、リュートと一緒にお庭に出てお散歩をしたりするのが、いつもの日課になってる。 手を繋いで、お話ししながら歩くのって、凄く楽しい。 それに、幸せ。 リュートが私の執事になってから、私は毎日が楽しくなった。 笑えるようになった。 心から、幸せだ、って──そう思えるようになった。 全部、彼のお陰。 だから、本当に感謝してる。 「──ありがとう」 「アンリ様‥?」 「ありがとう、私の執事になってくれて──」 「いえ、僕は──ならせて頂いたんです」 前へ |次へ |
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