《MUMEI》

『清…待って?』


『何?肇…』
先生は、僕の顔を見詰める。


『あ…のさ〜その…』


『んー、何?』
僕の服を脱がせようと…ズボンに手をかける。


『あれ?肇〜ポケットに何か入って…る?』
そう言って、取り出したのは、さっきの女性の写真。


『あー、先生。それ…』


先生の顔色が変わった…挙動不審…だ。なんだろ?…まさか…。


『あーコレな、その…関係ないから、忘れろ!なっ…』


明らかに怪しい…先生。なんかある、絶対に…。


『清の…馬鹿ーっ!』
先生を押し退けて、外に飛び出した。


『肇ーっ!待ってくれ…違うんだ、おいっ』

先生が、叫んだけど…僕は、止まらなかった。

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