《MUMEI》

『ふた手に別れて、1組はラベンダーの香水を…

そして、もう1組は各々、このコピーを持ってペンダントの出所を探せ!』


『ペンダントに…ラベンダーの香水…か。』


杳子は、ラベンダーの香水を探していた。


『あら、ここ香水の専門店だわ、ここで聞けば、分かるかもしれない。』


『わ!素敵。』


『いらっしゃいませ!』


『あの…ラベンダーの香りの香水を…』


『はい、ラベンダーですね、ちょっとお待ち下さい。』


『ホッ!あるって。』
『良かったァ!』


暫くして店員の声。
『此方で、ございます。どれにいたしましょう?』


店員の前には…何十種類の香水瓶がズラリ!


『あ…あの、ラベンダーの香りのだけで、良いのだけど…』


『ですから、どれに致しましょう?』


『これ全部、ラベンダーの香水?』


『そーです、香水、トワ・レ、オーデコロンお好み次第。』


『これじゃ、とてもじゃないけど、手掛かりにはならないわ。』
杳子はため息混じりに呟いた。

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