《MUMEI》

光の家に着いた

光に、電話してみるか…

もし、携帯に気付かれて、取り上げられたら…

今どき、携帯持ってない人少ないし…
取り上げるなら、とっくだろう…

光、俺に電話かけるぐらいは、ゆとり、有ったのなら…マナーモードぐらいにはしてるはずだし…

よし、かけよう!

光に電話した

『おかけになった番号は、電波の……』

車に乗せられてたんだよなぁ…
電波届かないなんて…

みずき、かけてみるか…

『かかりません……おかけになった番号…』

……絶対、何かあったな…
オートロックを開け
エレベーターに乗った

万一に備えて、携帯電話に110と打ち、発信ボタンを押すだけで、かかるようにしておいた

…もし、誰も居なかったら、光の家で連絡を待つつもりだった…

夜中まで、連絡つかなければ、ダメ元で警察に…

光の部屋の前に着いた

ポケットの携帯を握りしめたまま

右手で鍵を開けた

「カチャン…」

二つ目の鍵を

「……」

光はいつも、2つ鍵をかける…
みずき、も、だ…

嫌な予感がした…

俺…通話ボタンを押して、部屋に入った

何事もなければ、後で謝ればいい…

背筋がゾクゾクした

ドアを開け、中に入る

リビングは誰も居ない

その時

光「逃げろ!」

光の声がした

光の部屋から、男が2人出て来た!

チンピラみたいな奴らだった

携帯電話に、声が届くように

雅人「誰だ、お前ら!」 「人ん家で、なにやってんだ、泥棒かぁ!」

携帯電話を出し、GPSの送信ボタンを押した

と、同時に、いきなり、殴られた

1人の男が、俺の携帯を取り上げ

「ちっ、」
と言って切った

「ヤバいぜ、110番しやがったこいつ」

「面倒だな」

「ドンッ!!」
強い衝撃が背中に…

「手間かけさせやがって、タコ野郎がぁ」 

「ガンッ…!」

何かが、頭に…

「女だけ連れてズラカルぞ」

1人が奥の部屋に…

「きゃぁー」
みずき、の悲鳴が聞こえた
俺を踏み付けてる脚を、
力一杯、横に

男が倒れた

「この、ガキ!殺すぞ!」
無我夢中で暴れ、男の小指を折った

「がっ…痛え!!」
「死にさらせ、ボケがぁ!」
「ドンッ!」
身体が揺れた…

あれ…痛くない…

えっ……俺、倒れてる…の…
景色が色褪せたような…… 
………

………

「…さと…………まさと………」
誰かが、呼んでる………

…意識が戻ると…

みずき、が、俺を呼んでた
雅人「…みずき…」

段々と、思い出したように…

雅人「あいつら、は、光は?」

「大丈夫かい、今、救急車来るからね」

あっ…お巡りさんだ……
 

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫