《MUMEI》
再開3
「無理に決まってんだろ。」


「そ、そうだよね…。

ごめん。」


「謝るくらいならもう俺に関わるな。」


今後こそは女に行く手を阻まれ無かった。








「私、もう嫌われちゃった。」


颯馬が立ち去ったあと、
言い様も無い絶望感が押し寄せていた。


颯馬に嫌われないように頑張ったのにな……。


泣きそうになって顔を掌に埋めた途端、
誰かに肩を叩かれた。


「お疲れさん。」


「え?」


びっくりして振り返ると、
茶髪のイケメンが立っていた。


格好いい………。


思わず見とれていると、
その人はハッとしたように息をのんだ。


「もしかして……。

なつ?」


その聞き覚えのある声に、
私もハッと息をのんだ。

「蓮翔?!」


ウソでしょ!?


こんな格好いい人が……。


あの蓮翔!?

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