《MUMEI》

「た‥珠季‥?」

怒りオーラ全開のアタシを見て

千代が声を掛けてきた。

「綾瀬君と‥何かあったの‥?」

「知るかあんなヤツ」

「やっぱり何か──」

「アイツはいっつも偉そうな態度ばっか‥」

「誰が偉そうな態度だって?」

「オマエだよ」

「君こそ、もう少し冷静になるべきだと思うけどね」

「ッ‥」

「た‥珠季、本気にする事ないよ。綾瀬君は──」

千代の言葉を遮って‥

アタシは机を思いっきり叩いた。

「‥自販機行って来る」

「ぇ、珠季‥!?」

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