《MUMEI》
曖昧
豪華な食事だった

牛肉が有って、お刺身も有って、天ぷらも、有って…
表現が…乏しい…

あっ、ご飯も、お櫃で…

止めよう…表現出来ない
 
 
みずき「雅人、飲む?」

雅人「いいよ、光、飲めないし」

光「気にしないで、飲みなよ」

みずき「私も、飲むから」
ゆっくりとした時間が過ぎて行く

中居さんが、テーブルを片付けた後
「ご用がありました、お呼び下さいませ」

めちゃ丁寧だ

みずき「雅人、もう少し、飲む?」

雅人「うん、」

光「露天風呂で飲んだら?」

雅人「いいね、それ、やってみたかったんだ、一度」
光「俺は、冷たいお茶ね」
みずき「入ってて、持ってくから」

光に肩を貸しながら、露天風呂へ

雅人「うーん、気持ちいいなぁ」

真っ暗な空に、きらめく星
肌触りの優しい、温かなお湯

冷たく、頬を撫でる風

贅沢だなぁ

光「顔の痣、だいぶ、引いたね」

雅人「うん、縫ったわけじゃないから、大丈夫だよ」
光「…うん…」
「よかった…」

雅人「光は、内臓大丈夫なんだろ」

光「うん、後は、足が治れば、バッチリだよ」

雅人「そっかぁ、」

光「良く、携帯で110番、直ぐ出来たね」

雅人「…うん、嫌な予感がしたんだ…」

光「準備してたの?」

雅人「光、鍵、2つ掛けるだろ…」
「1つしか、掛かってなかったから…」

光「そっか」

雅人「光も、みずき、も、携帯通じないなんて、絶対変だし…」
「光の、相続の話し、聞いた後だったからね…」
「壮絶だよね…」

光「お金がからむとね…」「人が人じゃなくなるんだ…」

光、淋しそうな顔で、空を見ながら、言った

雅人「…あんまり、役に立たなかったけどね、俺」


みずき「そんな事ないよ」
振り向くと、バスタオルを巻いた、みずきが…

みずき「はい、お酒と、お茶」

光「サンキュー」

雅人「ありがと…」

みずき「雅人が、犯人の指、折ったから、早く解決したんだよ」

雅人「…」

光「そうだよ、雅人のおかげだよ」

雅人「…光の電話で、ただ事じゃないのはわかったから…」

光「助かったよ、雅人」

雅人「…もっと、早く…行ってたら……」

みずき「…気にしないで…」

雅人「……」

お湯で顔を洗った

光「氷、溶けちゃうよ、飲もう」

俺達3人は、夜空を見上げながら
お湯の温かさに包まれてたんだ

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