《MUMEI》

再開した試合。


流れは完全に赤高にあった。


猪狩チームは峰田だけをマークすればよいという状況ではなくなった為、


ディフェンスを元に戻した。


しかし、


ユキヒロが調子を取り戻し、


攻め手の増えた赤高の勢いを完全に断ち切ることはできず、


恭介もシュートを止めていたが、


徐々に得点を重ねられた。


攻撃パターンの増えた赤高に対し、


猪狩チームは簡単なプレーしかできず、


手に困っていた。


猪狩の言う通り、


あくまでも急造チーム。


攻撃パターンが多数ある訳もない。


攻撃が詰まる前兆とも言えるべきことが、


既に起こっていた。


翔太と阿久津のサインの取り違いだ。


2人とも優れた選手。


しかしそこにチームワークはない。


千葉とクロが必死で点を取ったが、


点差は徐々に詰まり、


後半15分…


20対14。


11点もあった点差は、


6点まで迫っていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫