《MUMEI》
京香の話
トントン…
『右京?入るわよ。』


『母さん…』


『あーあ、派手にやられたわね、男前が台無しね!消毒、ちょっと染みるわよ。』


『つっ…』


『右京、このまま、海外へ行っていいの?坂井先生を助けてあげないの?あなたの手で…』


『僕は…何も出来ない…』


『ふーん、情けない男に育ったのね?右京は…留異沙もガッカリするわよ、今のあなた見たら…』


『出来ないんじゃなくて、やろうとしてないんじゃない?』


『!!』


『それとね、右京〜あなた、あの理事長、曲者よ、家のSM倶楽部の常連だったから…

今頃…坂井先生、大丈夫かしら?』


『母さん!それ…』


『父さんにも、話したけど…今、動いてくれてるわ…、篝も偵察にいってるし…

右京も、泣く暇があったら…何か行動を起こしたら?』
母さんに、はっぱをかけられた。

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