《MUMEI》

授業中‥

アタシはずっとメガネを見てた。

隣りの席に座ってるのに‥

遠い存在に思えてくる。

いつだって‥

コイツはアタシよりずっと前にいる。

成績も‥

何もかもトップ。

何かけしかけようもんなら‥

コイツは決まって

君には越えられないって言う。

何で決めつけんだよ。

越してやる。

越して

オマエに告ってやるんだからな。

「霖堂」

「‥!?」

「僕はこれから塾があるから先に帰る。後は頼んだぞ」

「ふんっ、オマエなんかいなくたって──」

ってもう行っちまったのかよアイツ‥。

「──────‥」

人の話聞けっつの‥。

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