《MUMEI》 『南条ハナエは、美人女優で名の通った人だけど… 年老いた上に評判稼ぎの引退発表なんかやったものだから… 映画会社に、そっぽ向かれたらしいわ、ヒステリー気味で、中々会えないそうよ。』 『会って見せるさ!』 そう言って、榊は携帯を取り出した。 『もしもし…ああ、山田花店? 榊 巧だ! 大急ぎで薔薇を届けて欲しい、とっときの紅薔薇だ。 カードには『あなたのファンより』とな。 いや、今日はデートの相手じゃない。』 『なっ!!』 榊さんは、いつも…?呆れる二人。 前へ |次へ |
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