《MUMEI》

朝──

アタシは

千代と学校に向かって歩いてた。

「──お早う」

「‥!?」

メガネだ‥。

「挨拶位、返してくれてもいいと思うよ」

「‥おはよッ」

何で挨拶なんかしてんだろ

アタシ‥。

ていうか

もう行っちまったし‥。

「珠季、綾瀬君に言った方がいいかも知れないよ?」

「まだ言えねーよ‥」

まだアタシは

アイツを越せてない。

アイツを越すまでは告れない。

だから

越してやる。

オマエを

越してやる。

待ってろよ

メガネ。

今に──

追い越してやるから。

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