《MUMEI》
空港で・・・・・・・
あと一時間したら日本とお別れかぁ。
イヤだなぁ。

みんな私が引っ越すって聞いてどう思っただろう?
唯には週一でチャットするからいいけど葵に会えないのはつらいなぁ。
でもアメリカンスクールに通うから英語とタイ語(タイに引っ越す)も覚えられるから結構いいかな?
引っ越すって言っても高校卒業したら戻ってくらんだよね。
でも六年もしたら忘れられちゃうかな?
私も葵のこと忘れちゃうのかな?
新しく好きな人出来ちゃうのかな?
イヤだなぁ、そんなの・・・・・・・

やっぱりイヤだなぁ引っ越すの。
今更こんな事思ってももう遅いか。

せめて遠距離恋愛でもいいからしたいって言えば良かったのかな?

でも葵が私のことを好きだなんてありえないだろうし、たとえ好きだとしても好きでいてもらう自信なんかないしなぁ。


「茜!いた!」
「え!唯!?どうしてココに!」
「先生が三時に出る飛行機で行っちゃうって教えてくれたの!」
「しまった・・・・・・・
口止めするの忘れてた・・・・・・・」
「茜!チャットだけじゃイヤだよ!
電話もしょうね!?
手紙の交換もしようね!?」
「も・もちろん!」
「で?葵君は?」
「へ?なんで葵?」
「?だって茜は葵君のこと好きでしょ?」
「なんで知ってるの!?」
「私達何年一緒にいたと思ってるの?」
「え?えーと・・・・・・・十年!」
「まともに答えるな!
まぁ結構わかりやすかったし?」
「え?本当?
じゃぁ葵にも?」
「いや?葵君は鈍いし気付いてないんじゃない?」
「そっか。でも告白したし意味ないかな?」
「へぇ〜。告白したんだ。やったじゃん!」
「うんでも返事はいらないって言ったから答えは知らないんだよね。」
「なんで!?」
「怖いから。
嫌いだッて言われたらって考えると怖いもん。」
「ふ〜ん。」
(でも両思いのはずなのに。何でだろ?)

「茜!」
「え!葵?
どうしてここに!?」

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