《MUMEI》

「‥どういう意味だい、それは」

「そーゆー意味だよ」

「理解し難いな」

「──とにかく、昼休みグラウンドで勝負だ」

「断るよ」

「は‥!?」

何だって‥?

「僕は忙しいんだ。君に構ってなど──」

「ッ‥」

気が付いたらアタシは

ダンッと机を叩いてた。

「ふざけんなッ」

「ふざけているのは君だ」

メガネは冷たい目をして言った。

「僕の邪魔をしないでくれ」

「‥っ」

何かが

心に突き刺さった。

「‥そーかよ。勝手にしやがれ」

アタシは捨て台詞を吐いて

教室を飛び出した。

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