《MUMEI》 「珠季、怪我‥してない?」 「ぁぁ、特には」 「綾瀬君‥やっぱり速いね」 「運動だけじゃねぇ。‥アイツは完璧男子だから」 「珠季‥?」 「っし、っと‥。戻るか、教室」 「珠季‥どうしちゃったの?」 「ぇ」 「何か元気──」 不安げな顔をした千代の額を 軽く指でつついた。 「心配すんなよ、アタシは元気だからさ」 「ほんと‥?」 「おう」 アタシは 出来る限りの笑顔を作って言った。 千代はまだ不安げだったけど──‥ 少しは安心してくれたらしかった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |