《MUMEI》

私はあの日のことを言おうとした。

でも、言おうと思っているのに、なかなか言葉となって出てこない。

そして・・・。




「・・・なんでもない。心配してくれてありがとう。私はいつもと変わらないから、心配しないでね」

そう言ってしまった。

「そっか」

瑠魅は笑っていた。

私は結局、言うことができなかった。

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