《MUMEI》

学校にいる時は、あの夜のことを忘れることができた。

でも、少しでも一人になる時間があれば、また私の中のあの記憶が再生される。

止まれと命令しても、それは止まることなく、再生され続ける。

私の体なのに、私の言うことを聞いてくれはしない。

一人になるのが怖い。

なるべく多くの時間を誰かと一緒にいたい。

そう思っていた。

誰かに話したら、少しは楽になれるだろうか。

誰かが助けてくれるだろうか。

そんなふうにも思っていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫