《MUMEI》
殺害
『真面目に勤めた訳じゃねぇ、待ってたのさ……

いつかは……
こんなデッカイ儲けの話が、出て来ると夢見てな。

はした金なんぞ、直ぐに使い果たしてしまう

残りの一生を、遊んで暮らせるだけの、儲け話を待っていたんだ。』


梓は…後ろ手で…用務員に見えないように……スパナを握り締めていた。


『取り敢えず、現金はこれだけよ。』

片手に、十数枚の万札を持ち、用務員へ渡した。


『良いさ!焦るこたあねぇ、ゆっくり頂くさ。

そうさ、焦るこたぁねぇ!20年待ってた、夢がようやく叶ったんだからな!

あんたの秘密は、喋らない、安心してくれ。』


『勿論……ガッ!


梓は…用務員の背後に回り込み、後頭部をスパナで強打した!


……安心してるわ!』

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