《MUMEI》

それは、ある日の朝のことだった。

私は、鈴華と一緒に教室に向かっていた。

鈴華とは、クラスは違うけれど、よく遊ぶ友達だった。

そんな鈴華が私に言った。

「夢羽の好きな人って真なの?」

私はびっくりした。

確かに鈴華とは、仲が良くてよく遊ぶけど、真のことは言っていなかった。

「なんで?」

そう聞き返した。

「ちょっと聞いたから・・・」

「聞いた?誰に?」

「瑠魅ちゃんだけど・・・」

鈴華はそう言った。

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