《MUMEI》

教室に入り、私の目に入ったのは、他の友達と話している瑠魅の姿だった。

瑠魅は、私に気がつくと、私の方に向かってきた。

「夢羽、おはよう。今日遅かったね。休みかと思ったよ。寝坊した?」

「瑠魅、おはよう。・・・うん。ちょっと寝坊した・・・」

「そっか」

瑠魅はいつもと変わらなかった。

正直、確かめるべきかどうか迷った。

私は瑠魅を疑っていた。

もしかすると、本当に言ったのではないか、と。

少し怖かった。

もし本当に言ったのなら、この後どうすればいいのか。

そんなことばかり考えていた。

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