《MUMEI》

「ありがとな。」


「いえいえ。


色々あったけど、


楽しかったす。


勉強にもなったし。」


「うん。
そう言ってもらえると嬉しいわ。」


「じゃあ、
また練習で。」


「うん。
気を付けて。」


未來と千葉が、


赤高を後にする。


「じゃ、
俺たちもそろそろ行くわ。」


「うん。


阿久津もありがとな。


久々いいポスト見たわ。


お前兄貴より上手いよ。」


「おい!!」


(ま…
否定できないけどさ…)


「ありがとうございました。
今度は大会で会いましょう。」


「うん。
その時はよろしく。」


阿久津兄弟が、


赤高を後にする。








ギャラリーもほとんど帰り、


安本が帰ったところで、


体育館の鍵が閉まるが、


クロがこっそり開けておいたドアの鍵から、


もう1度体育館に入る。


「じゃああたし外で待ってるから。」


「うん。」


体育館に入ったのは、


赤高の選手数名と、


クロ、


翔太、


恭介、


そして猪狩。

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