貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
速水麗那 3
8月13日、午前0時。
 外では、早朝から深夜までずーっと五月蠅く蝉が鳴いている。
 まじで五月蠅い。テレビ今は、何やら通販番組になってるし。おぉー、テレビが安い。しかも、ちゃんと地デジのやつだぁ。
 なんて驚きつつ、暇でテレビを見ていた刹那、呼び鈴が鳴った。…誰?
 私はインターフォンに映る者の顔を見る。…もりたんだ。
「今晩は。夜分遅くにすみません。速水麗那さんの担任の森田です」
 こんな時間に何の用事だろ…。てか、今、夜だよね…?
 私はとりあえず、扉の鍵を開け、もりたんを中に招き入れた。
 もりたんと言うのは愛着を込めて、森田なる担任の先生を呼んでいるのだ。…すっごくかぁいぃでしょ?でしょ?
 ちなみに私のクラスメートの皆で、彼をもりたんと呼ぶ。
 それにしても、こんな時間に何の用ですか?とりあえず中、入ります?
「ごめんな。お邪魔するよ」

前へ |次へ

作品目次へ
無銘の作品を探す
無銘文庫TOPへ