《MUMEI》 温もり「どっち曲がればいい?」 「右です。○公園の近くなんですど・・」 「右か。ていうか、体調治ったか?」 「はいっ・・・・。先生こそ大丈夫ですか?お仕事忙しいのに」 「大丈夫だよ」 先生の温もりを感じる。暖かくて優しい。先生の香水の匂いがする。 「先生は、彼女居ないんですか?」 「いないよ。好きな人がいるから・・・・」 好きな人・・・!? 胸が切ない気持ちでいっぱいになった。 あれ・・・・?私、先生のこと好きなのな・・? 「先生は・・・どんな人が好きなんですか??」 「分からない。でも、その人のことは、初めて見たときに好きになった。一目ぼれって奴だろうな」 「先生が・・・?同年代なんですか?」 「違うよ。年はかなり離れてるかな」 「何歳くらいですか?」 「12歳くらいかな」 「ずいぶん離れてますね」 「そうだなぁ」 「先生って、何歳でしたっけ?」 「24だけど」 「ってことは・・36歳って事だっ」 「・・・・ついたよ」 もっと家が、遠くだったら良かったのにな。 「先生っ・・・」 「何・・・?」 「ありがとうごさいました」 「何言ってるんだよ」 先生が笑う。笑顔を見るだけで心臓がおかしくなる。 「先生っ・・・」 「ん?」 「好きですっ」 勝手に口が動いた。我慢できなった。 先生を見上げた。 「冗談はやめといたほうがいいよ。先生はもう、大人なんだから」 まるで・・自分は子供なんだと言われたみたいだった。 前へ |次へ |
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