《MUMEI》 忘れること「私も・・もう忘れなきゃいけないって分かってるけど・・できない」 「忘れなくていいよ。ずっと心の中に残しておけばいい」 「え?」 「忘れたくないって思ったらいつまでたっても忘れられないし、覚えておきたいなら覚えておいてもいいと思うよ」 「そうだね・・」 「あたし・・城山先生がなくなって聞いたときすごく驚いた。まだ若かったじゃない」 「うん」 「それに・・悲しかった。私も先生として好きだったから」 「うん」 「雪・・雪も城山先生みたいな先生になるんだよ、私達も頑張るからね」 「うん」 美佳と那美は幼稚園の先生になった。 「燐、また逢いにくるね」 私は美佳と那美と一緒に帰った―。 「きれいな夕焼けだね」 「うん」 「絶対立派な幼稚園の先生になるぞ〜!!」 美佳が叫んだ。 「絶対園児から愛される先生になるぞ〜!!」 那美が叫んだ。 「燐みたいな・・燐みたいな先生に絶対なるぞ〜!!」 これは私の心からの夢。 あんな先生になれたら・・。 私にとっての憧れの人。恩師。そして恋人―。 「燐、ありがとう」 最後に私は叫んだ。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |