《MUMEI》

でも‥

そう思ってるのに

勝てなくて‥

アタシはその度にムシャクシャしてた。

「──────‥」

メガネを見ては

溜め息ばっかついて‥

何も考えられなくなっちまう。

なのに‥

コイツは全然気付かない。

気付いたとこで

どうなる訳でもないけど‥。

でも

ちったぁ気付いてもいい気がする。

そりゃ

アタシだって‥

言えれば楽になるって分かってる。

でも‥

恐い。

コイツは

アタシになんか振り向いてくれない‥

そう思っちまうんだ。

アタシとコイツは‥

違い過ぎるから。

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