《MUMEI》
あと15分
梓の車は…刑務所の方向とは、違う方向へ走る…


『森を通るのね?梓さん。』


『近道なのよ…』


車は、森の中に停まった。


ドッ!
『キャッ…いったい、これは?』

梓に突き飛ばされ、転ぶ紫の服の少女。


『ま、何しろあなたに、出て来られては困るの!

計画は、全て順調に行ってるんだもの。
あと15分、そろそろ……ね。

あと15分で、全ての幕が閉じる。そして、それが私の全てに繋がる。』


鉄格子の中の神野先生に、近付く足音…


『神野 光司、出なさい!

死刑執行の時間だ!』

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