《MUMEI》 土曜日遂に待ちに待った土曜日がやって来た。 「バットよし! ボールよし! 携帯よし! バナナよし! チョコバナナよし!」 あ、豪田の分忘れてた。 俺は慌てて豪田の分のバナナを詰め込んだ。 「ふぅ〜。」 こうでもしないと忘れてしまうから大変だ。 俺はスポーツバックを持って、 自分の部屋を出てリビングへ向かった。 「あれ? 母さん起きてたんだ。」 「えぇ。 蓮翔のお弁当作ろうと思ってね。」 「おぉ! サンキュー!! 母さんの弁当なんて久し振りじゃん。」 「そういえば、そうね。 ごめんなさいね。」 「え? 何で謝るんだよ?」 「ここ最近、ずっとお父さんに付きっきりだったでしょ?」 「なんだそんなことか。 いいよ、全然気にしてないから。 でもそんなに親父の病気悪いのか?」 「………。」 まさかと思った。 「もしかして、相当ヤバい病気?」 「………。」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |