《MUMEI》 「あんがとな、何か──楽になった」 「そか、良かった」 宮上は アタシの頭をポンッと叩いて 教室に戻ろうとする。 「宮上」 「ん?」 「‥ぃゃ、やっぱり何でもない」 俯いてアタシが言ったら 宮上は笑って── 「ほな、またな」 軽い足取りで歩いて行った。 「───────」 アタシは暫く 宮上が歩いてった方を見つめてボーッとしてた。 「ぁ‥っ、珠季」 「千代‥?」 「ここにいたんだ‥良かったぁ‥」 千代は安心したみたいに笑って アタシの手を握った。 「戻ろう? 授業始まるよ」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |