《MUMEI》

何か

もう休み時間終わっちまったみたいだけど‥

アタシはまだメガネの側にいた。

何か──

いたかったんだ。

そんなに心配する程でもないんだろうけど‥

それでも何か‥

離れたくなかった。

この寝顔を見てたいって思った。

「っ‥」

「!?」

起きたか‥?

いや‥

違うか‥。

「──────‥」

ビクったし‥。

寝顔覗いてた──

なんてコイツが気付いたら‥

絶対何か言ってくるだろうしな‥。

そんな事を考えて

アタシはメガネを見つめてた。

もう暫く寝てて欲しい──

そう思いながら。

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