《MUMEI》

「──戻らなくて‥いいのかい」

やっとメガネをかけたソイツは‥

上半身を起こして言った。

「無断欠席は評価に響くよ」

「千代が上手くやってくれてる」

そう言ったら

やっぱりメガネは笑った。

「いい友人を持ったものだな」

「オマエに言われても嬉しくねぇ」

「言うと思った」

「何でいちいち笑うんだよ」

「何故だろうね──」

「ぁ〜っもォムカつくなぁ‥」

「なら出て行ってくれて構わないよ。その方が僕も落ち着ける」

「‥別に‥アタシはいてやってもいいんだけど」

「好きにしてくれ。僕はどちらでも構わない」

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