《MUMEI》 そう言うと、鈴華はどこかへ行ってしまった。 それを見ながら、私はため息をついた。 ――人間と話すのって、こんなにしんどかったっけ? 毎日こんな事を思いながら、学校に行かないといけないと思うと、嫌になった。 一体私の居場所ってどこなんだろうか。 学校が居場所だなんて思っていた自分が、馬鹿みたいだった。 家にも学校にも、居場所がなくなった私にとって、自分だけが信じる事ができるものだった。 前へ |次へ |
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