《MUMEI》 もう誰も入ってこないでほしい。 もう私に近付いてこないでほしい。 強くそう思っていた。 「・・・・・・。・・・・・う。・・・・・羽。・・・夢羽!!夢羽ってば、聞いてる?」 「えっ!あっ瑠魅。何?」 そこには瑠魅がいた。 教室で座っていた私に、何度も声をかけていたらしい。 私は全然気がつかなかったが・・・。 「何?じゃないよ。さっきから何回も呼んでるのに、全然聞こえてなかったし・・・。やっぱり何かあった?」 「本当に何もないから。さっきは、ちょっと考え事してて、気付かなかった。ごめんね。」 前へ |次へ |
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