《MUMEI》
黒田小太郎くんだよね?
「よっしゃ!!
大分戻って来たぞ!!」


「すげ〜なヤマトさん…
マジに上手い…」









ヤマは毎日赤高に練習に来ていた。


僕と翔太も混ざるけど、


僕たちはあくまでも指導がメイン。


ヤマは高校生と一緒に本気で練習に取り組んでいた。







「どう思います?
クロさん?」


「何が?」


「ヤマトさん。」


「椎名もっと足使って守れ〜!!」


「はい!!」


「どうって言われても…


さすがにわかんないよ。


プロのレベルなんて知らないし、


ヤマが通用するかなんてわかんない。」


「ですよね…


俺もプロの試合はテレビでしか見たことないし、


だいたい上手ければプロになれるもんなんすかね?」


「さぁね〜。」









高校時代、
僕たちは県内ではそこそこ強かった。


今やってる社会人リーグではたぶん1番だ。


市民体決勝であたった聖龍クラブ、


あいつらはプロになれなかった人たちの集まりみたいなチームで、


そこにも勝ったわけだし。


ヤマはそういうこと頭に入れてプロになるとか言ってるのかな…?


わかんない。


でもま、


応援はする。


ヤマはホントにハンドが好きだし、


ヤマより上手い選手なんていないって思ってるから。

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