《MUMEI》
回想、終わり
「いろいろ衝撃的な作文だったなぁ…」


私はポツリと呟いていた。


「「ただいま〜」」

「あ、おかえりなさい」


私は夫と一人息子を出迎えた。


「ケーキ買ってきたぞ」

「ありがと」

「早く食べよう!」


今日は息子の十才の誕生日。


あの時の壱子ちゃんと息子が、同い年になったからか

私は、今は立派な大人になった壱子ちゃんが書いた作文をふと思い出したのかもしれない


優しい夫


やんちゃで生意気で、でも可愛い息子


美形でも、大家族でもないけれど


これが、今の『うちの家族』









ー完ー

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